【新書】理論化が進む「宇宙は一つだけではない」可能性
歴史
2024.04.16
『多元宇宙(マルチバース)論集中講義』
野村 泰紀 著 | 扶桑社(扶桑社新書) | 208p | 1,056円(税込)
1.そもそもマルチバースとは何か
2.よくできすぎた宇宙の謎
3.予言されていたマルチバースの存在
4.無数に生まれる泡宇宙たち
5.マルチバース宇宙論の現在地
6.エンタメの中のマルチバース
【イントロダクション】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。
われわれの生きるこの「宇宙」は、唯一のものではなく、「別の宇宙」がいくつも存在している――SFの世界では「並行宇宙」「パラレルワールド」といった言葉でしばしば登場するこの概念、実はフィクションや想像・妄想の産物ではなくなっている。
理論物理学の分野で真剣にその可能性が議論されているのだ。
本書では、カリフォルニア大学バークレー校教授で素粒子物理学などを専門とする著者が、「無数の宇宙が存在する」=「マルチバース(多元宇宙)」とは何か、最新の研究成果やこれまでの議論の経緯、さらにはフィクションで描かれたマルチバースについて、一般読者にも分かりやすく噛み砕いて解説している。
マルチバースの存在を初めて明確に理論化したのは米国の物理学者、スティーヴン・ワインバーグだが、当初は学界でほとんど注目されなかった。ところが「宇宙の加速的膨張」が他の研究者により発見され、その意味するところを考える過程で現れた新たな「謎」を解くカギとして、ワインバーグのマルチバース論が脚光を浴びることになる。
著者はカリフォルニア大学バークレー校教授。バークレー理論物理学センター長。ローレンス・バークレー国立研究所上席研究員、東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構連携研究員、理化学研究所客員研究員を併任。主要な研究領域は素粒子物理学、量子重力理論、宇宙論。
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