【海外書籍】40万キロにおよぶ英国の生垣が吸収するCO2量は
文化
2025.01.09

『英国伝統の「生垣」 現代にも生きるその効用』
Hedgelands: A wild wander around Britain’s greatest habitat
Christopher Hart 著 | Chelsea Green Publishing | 208p
はじめに ウィルトシャーの生垣
1.堕落した聖職者、無認可学校、物乞い――英国式生垣の簡略史
2.緑豊かな盛り土――生垣と植物
3.自然のハミング――生垣と昆虫
4.生垣のにぎわい――鳥、ハリネズミ、アマガエル
5.恵みを与え続ける生きた食料庫としての生垣
6.炭素貯蔵庫としての生垣
7.枝打ち、木工職人、鉈鎌、フレイラ(刈り込み用機械)――古代から現代における生垣の手入れ
おわりに これからの生垣
【イントロダクション】
木々を組んで作られ、草木が生い茂った「生垣」は、英国の田園風景になくてはならないものだ。古来から耕地の境界を引くという役割と同時に、植物やそこに集まる鳥や虫、小動物たちの生態系を守る働きも担っていた。
気候変動や生物多様性への対策が叫ばれる今日、生垣の価値が見直される傾向にあるようだ。
英国で発刊された未邦訳の本書では、英国における生垣の起源や現状、課題を明らかにしつつ、生垣が持つ自然環境へのポジティブな側面を伝えている。
生垣は本来、菌類、昆虫、小動物など小さな生き物のすみかとなり、生物多様性にすぐれた構造物であると同時に、植物の光合成を促し気候変動対策にもつながるという。
著者のクリストファー・ハート氏はイギリス・ウィルトシャー在住の文筆家、ジャーナリスト、作家。これまでに文学、主に歴史小説の分野で作品を発表しており、タイムズ・リテラリー・サプリメント誌やサンデー・スポーツ紙で高い評価を得ている。
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