【新刊】牛の「第一胃」が人間の健康にとって重要な理由
健康
2024.10.16
『土と脂』
-微生物が回すフードシステム
デイビッド・モントゴメリー/アン・ビクレー 著 | 片岡 夏実 訳 | 築地書館 | 416p | 3,520円(税込)
序.「土壌の健康が食物の質に影響する」は本当か?
1.健康というパズルの重要なピース
2.人は岩でできている
3.生きている土
4.慣行農業の行きづまり
5.農民の医師
6.植物の身体
7.偉大なる園芸家
8.堆肥が育てる地下社会
9.多様な植物由来の見過ごされた宝石
10.沈黙の畑
11.地の脂
12.肉の中身
13.身体の知恵
14.健康の味
15.バランスの問題
16.作物に栄養を取り戻す
17.畑の薬
18.健康を収穫する
【イントロダクション】
健康志向の高まりから、食物に含まれる栄養素を気にかける人が多くなっている。だが、私たちが食べる肉や野菜などに含まれる成分の多くが、もとはといえば「土」にあることを意識する人は少ないのではないだろうか。
食卓に並ぶ野菜や果物、あるいは肉や乳をとる家畜の餌が含む栄養素は、土壌の状態の影響を受けるのだ。
本書では、農作や牧畜が行われる土壌が、人間の健康へ影響を与えるメカニズムを、幅広く事例や研究成果を取り上げながら詳しく解説している。
土壌細菌や菌類はビタミンやミネラルといった栄養素を産生し、根を通じて植物に吸収させる。人間はその植物を食べるか、それを餌にした家畜から肉や乳をいただく。ところが、現代の農業における耕運機の使用は、土壌にいる生物やその通り道を破壊し、化学肥料が土壌成分のバランスを崩したりもしている。ダイジェストでは、家畜の餌が含む脂肪について取り上げた。
著者のデイビッド・モントゴメリー氏は、ワシントン大学地形学教授。『土の文明史』、『土と内臓』(アン・ビクレーとの共著)、『土・牛・微生物』(以上、築地書館)の3部作といった著書がある。アン・ビクレー氏は流域再生、環境計画、公衆衛生などに幅広く関心を持つ生物学者。
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