【新書】アリの巣に居候する昆虫が追い出されない理由
環境問題
2024.06.18
『アリの巣をめぐる冒険』
-昆虫分類学の果てなき世界
丸山 宗利 著 | 幻冬舎(幻冬舎新書) | 296p | 1,144円(税込)
1.好蟻性昆虫学ことはじめ
2.アリの行列の百鬼夜行
3.研究の枝葉を伸ばす
4.冒険は続く
[新書版追記]アリの巣をめぐる その後の冒険
【イントロダクション】※3,000字のダイジェストのうち、約300字の要旨のみご覧いただけます。
都市の公園や道路などでもよく見かけ、私たちにとって身近な昆虫であるアリ。社会性を持つことがよく知られる一方、多数の異なる種類の生物の「居候」を許していることはあまり知られていない。
アリと共生、あるいは依存して生活することを「好蟻性」と呼び、少なくない数の生物がこの性質を持つという。
本書では、好蟻性をもつ微小な甲虫であるハネカクシを中心に、その不思議な生態や形態を昆虫分類学の見地から紹介している。研究者人生の序盤に好蟻性昆虫に魅せられた著者は、日本のみならずヨーロッパやマレー半島、南米をめぐってアリや好蟻性昆虫を採集・研究をし、数々の新種を発見。これまで進んでいなかった分類学的研究に貢献するとともに、好蟻性昆虫がアリの「匂い」を真似ることなどを観察した。
なお本書の原著は、東海大学出版会(現在は東海大学出版部)の「フィールドの生物学」シリーズの一冊として、「未踏の調査地は足下に」の副題をつけて、2012年に初版が出版されたもの。
著者は北海道大学大学院農学研究科博士課程修了。博士(農学)。国立科学博物館、フィールド自然史博物館(シカゴ)研究員を経て、2017年より九州大学総合研究博物館准教授。
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